システム開発の要!外部仕様をわかりやすく解説

システム開発の要!外部仕様をわかりやすく解説

ICTを知りたい

先生、『外部仕様』ってよくわからないんですけど、簡単に説明してもらえますか?

ICT研究家

そうだね。『外部仕様』は、システムを使う人側から見た時の、システムの見た目や使い方、できることを決めたものなんだよ。

ICTを知りたい

システムを使う人側から見た時の…って、どういうことですか?

ICT研究家

例えば、スマホのアプリで例えると、ボタンの位置や画面のデザイン、どんな操作ができるとか、エラーメッセージの内容などが『外部仕様』にあたるよ。ユーザーが実際に目にして操作する部分を具体的に決めたものなんだ。

外部仕様とは。

「情報通信技術に関わる言葉、『外部仕様』について説明します。『外部仕様』とは、システムを使う人の視点から見たときのシステムの動きのことを指します。反対の意味の言葉に『内部仕様』があります。『外部仕様』には、具体的には次のようなものが含まれます。

・画面や印刷物の項目、配置、操作方法
・その機能によって実現されること
・データの項目定義、編集の仕方
・操作ごとのチェック、抽出、加工、出力の処理パターン
・エラーの種類とその表示方法
・コード体系

外部仕様とは

外部仕様とは

– 外部仕様とは

外部仕様とは、システム開発を行う上で、システムを使う人の視点に立って、システムの機能や動作を具体的に決めたものです。

システム開発では、システムがどのように動くのかという内部の仕組みではなく、システムを使う人がそのシステムを使って何ができるのかを明確にすることが重要になります。

外部仕様は、まさにその「システムを使って何ができるのか」を定めるものであり、開発の指針となる重要な役割を担います。

例えば、新しい銀行のATMシステムを開発するとします。外部仕様では、「預金残高照会」「入金」「出金」「振込」といった、利用者がATMを使ってできる具体的な機能を定義します。

それぞれの機能についても、操作手順や表示される画面、入力できる情報の種類や範囲などを細かく規定していくことで、開発者は利用者の視点に立った使いやすいシステムを作ることができます。

このように、外部仕様は開発者にとって、システム開発の道しるべとなる重要なドキュメントと言えるでしょう。

外部仕様の定義 システム開発を行う上で、システムを使う人の視点に立って、システムの機能や動作を具体的に決めたもの
外部仕様の重要性 システム開発では、システムの内部構造ではなく、利用者がシステムを使って「何ができるのか」を明確にすることが重要。外部仕様はそれを定義し、開発の指針となる。
外部仕様の具体例 (銀行ATMシステム)
  • 預金残高照会
  • 入金
  • 出金
  • 振込
外部仕様の詳細 それぞれの機能について、操作手順、表示画面、入力情報の種類や範囲などを細かく規定する。
外部仕様の役割 開発者にとって、利用者の視点に立った使いやすいシステム開発の道しるべとなる重要なドキュメント。

外部仕様と内部仕様の違い

外部仕様と内部仕様の違い

– 外部仕様と内部仕様の違い何か製品やシステムを作る際に、その製品がどのように動作するかを記述したものが仕様書です。この仕様書には、大きく分けて外部仕様と内部仕様の二つが存在します。外部仕様とは、製品やシステムを利用するユーザーの視点に立って記述された仕様書のことを指します。製品を使うユーザーが、その製品の機能や使い方を理解できるよう、専門用語を避け、分かりやすい言葉で記述することが重要です。例えば、スマートフォンの取扱説明書などが、この外部仕様に該当します。一方、内部仕様は、製品やシステムを開発する側の視点に立って、その内部構造や処理方法を具体的に記述した仕様書です。こちらは、開発者が実際に製品を作り上げるための設計図となるため、専門用語や技術的な表現が多分に含まれます。外部仕様とは異なり、内部仕様は一般のユーザーが目にする機会は少ないでしょう。このように、外部仕様と内部仕様は、それぞれ異なる目的と対象読者に向けて作成されます。外部仕様は、ユーザーが製品を正しく理解し、快適に利用できるようにするためのもの、内部仕様は、開発者が円滑に開発を進めるためのものです。どちらも、製品開発において欠かせない重要な要素と言えるでしょう。

項目 外部仕様 内部仕様
定義 製品やシステムを利用するユーザーの視点に立って記述された仕様書 製品やシステムを開発する側の視点に立って、その内部構造や処理方法を具体的に記述した仕様書
対象読者 ユーザー 開発者
目的 ユーザーが製品を正しく理解し、快適に利用できるようにする 開発者が円滑に開発を進める
専門用語 使用しない 使用する
スマートフォンの取扱説明書 設計図

外部仕様の内容

外部仕様の内容

– 外部仕様の内容

外部仕様とは、システムがどのように見えるか、どのように操作できるか、といったユーザーの視点から見たシステムの動作を具体的に記述したものです。 利用者がシステムをどのように利用できるのか、どのような機能があり、どのような入出力を行うのかを明確にすることで、開発者と利用者の間で認識を一致させることを目的としています。

具体的には、次のような項目が含まれます。

* -画面のレイアウト- システムの画面構成、ボタンや入力欄の配置、表示項目などを定義します。
* -帳票のレイアウト- システムが出力する帳票の形式、項目の配置、表示内容などを定義します。
* -入力項目- 各画面や帳票に入力できる項目の種類、文字数制限、入力可能な値などを定義します。
* -操作方法- 各機能の操作手順、ボタンのクリックによる動作、ショートカットキーなどを定義します。
* -処理内容- 各機能がどのような処理を行うのかを具体的に定義します。
* -エラー発生時の表示- エラーが発生した場合に、どのようなメッセージを表示するのか、どのような対処法を提示するのかを定義します。

これらの項目を具体的に定義することで、開発者は利用者の要求を正確に理解し、システム開発を進めることができます。また、利用者は開発中のシステムのイメージを具体的に把握することができるため、認識の齟齬を防ぎ、より質の高いシステム開発に繋がります。

項目 説明
画面のレイアウト システムの画面構成、ボタンや入力欄の配置、表示項目などを定義
帳票のレイアウト システムが出力する帳票の形式、項目の配置、表示内容などを定義
入力項目 各画面や帳票に入力できる項目の種類、文字数制限、入力可能な値などを定義
操作方法 各機能の操作手順、ボタンのクリックによる動作、ショートカットキーなどを定義
処理内容 各機能がどのような処理を行うのかを具体的に定義
エラー発生時の表示 エラーが発生した場合に、どのようなメッセージを表示するのか、どのような対処法を提示するのかを定義

外部仕様の重要性

外部仕様の重要性

– 外部仕様の重要性システム開発において、外部仕様は開発者と利用者の双方にとって非常に重要な役割を担います。外部仕様とは、利用者側から見たシステムの動作や機能を具体的に定義したものであり、いわばシステムの設計図と言えるでしょう。開発者にとって、外部仕様はシステム開発の基盤となります。外部仕様に基づいて設計やプログラミングを行うことで、利用者の要求を満たすシステムを効率的に開発できます。明確な仕様が定められていることで、開発チーム内での認識のズレや作業の重複を防ぎ、開発の遅延や手戻りを抑制することができます。一方、利用者にとっても外部仕様は、開発されるシステムへの理解を深めるための重要な資料となります。外部仕様書を確認することで、完成イメージを具体的に掴むことができ、自身の要望が正しく反映されているかを確認することができます。また、開発者との認識の齟齬を事前に防ぐことができるため、後々のトラブルを回避することにも繋がります。このように、外部仕様は開発者と利用者の間でシステムに対する共通認識を持つためのツールとして非常に重要です。外部仕様をしっかりと定義し、共有することで、円滑なシステム開発と利用者のニーズに合致したシステムの実現が可能になります。

役割 外部仕様の重要性
開発者向け – システム開発の基盤
– 利用者の要求を満たすシステムの効率的な開発
– 開発チーム内での認識のズレや作業の重複防止
– 開発の遅延や手戻りの抑制
利用者向け – 開発されるシステムへの理解を深める
– 完成イメージを具体的に掴む
– 自身の要望が正しく反映されているかの確認
– 開発者との認識の齟齬を事前に防止

外部仕様作成のポイント

外部仕様作成のポイント

システム開発において、外部設計工程で作成される外部仕様は、利用者と開発者の間でシステムの機能や操作方法等を明確にし、認識を共有するための重要な役割を担います。この外部仕様が不明瞭であった場合、開発したシステムが利用者の要求を満たさない、あるいは開発途中で手戻りが発生するなど、プロジェクト全体に大きな影響を与える可能性があります。

そこで、利用者の立場に寄り添った、わかりやすい外部仕様を作成することが重要となります。具体的には、専門用語や技術的な表現を避け、誰にでも理解できる平易な言葉で記述する必要があります。また、文章だけでなく、図や表、画面イメージなどを積極的に活用することで、より直感的に理解しやすい仕様書を作成することができます。

さらに、外部仕様の作成段階から利用者と密にコミュニケーションを取り、意見や要望を積極的に聞き取ることも重要です。利用者の声を反映することで、より実用的な外部仕様を策定することができます。

このように、わかりやすさ、具体性、利用者視点の3つを意識することで、開発工程の後戻りを防ぎ、利用者満足度の高いシステム開発を実現することができます。

外部仕様の重要性 具体的な方法
利用者と開発者の認識を共有し、システムの機能や操作方法を明確にする。 – 専門用語を避ける
– 図や表を積極的に活用する
利用者の立場に寄り添った、わかりやすい外部仕様を作成する。 – 平易な言葉で記述する
– 画面イメージなどを活用する
外部仕様の作成段階から利用者と密にコミュニケーションを取る。 – 意見や要望を積極的に聞き取る
– 利用者の声を反映する